戦略策定に役立つ!顧客への提供価値15パターンまとめ

戦略策定に役立つ!顧客への提供価値15パターンまとめ

戦略を立案したり見直しの際、顧客への提供価値が何なのかを明確にすることが重要です。

提供価値とは、

  • 自社だけが持っていて
  • 他人が持っていない
  • 顧客や自社の期待に応える

価値のことです。

いいものを、安く、早く提供する、とこれくらい大きなくくりで表現すると反論の余地はありません。

しかし、具体的に一歩踏み込もうとしたとき、これまでなかなかいい枠組みを見たことがありませんでした。

提供価値15パターン

PwC Strategy&が刊行した「なぜ良い戦略が利益に結びつかないのか」では、提供価値を構成する戦略要素を15に分類しました(ピュアトーンと呼んでいます)。企業はこの中のピュアトーンいくつかを組み合わせ、より独自性の高い戦略を形成しているといいます。

最初見たときはわかりづらいなと感じたのですが、アルファベット順に並んでいたものを少しカテゴライズしてみると、要素としてよく整理されているので紹介します。

  1. アグリゲーター
  2. カテゴリーリーダー
  3. 業界内の再編者
  4. カスタマイザー
  5. 中抜き
  6. 経験の提供者
  7. ファストフォロワー
  8. イノベーター
  9. プラットフォーム提供者
  10. プレミアムプレーヤー
  11. 規制ナビゲーター
  12. 評判プレイヤー
  13. リスク吸収者
  14. ソリューション提供者
  15. バリュープレイヤー

 

いいものを

いいものは、機能面、情緒面、利便性、信頼性などの側面があります。

高級

プレミアムプレーヤー
高級な商品・サービスを提供するものです。顧客はステータスや知覚価値の両方に対価を支払います。
例:ハーマンミラー、BMW、ノードストローム(米国、百貨店)

ワンストップ

アグリゲーター
aggregateは集合する、集めるの意味です。共通のサプライヤーや情報源を一つに集めることで顧客にワンストップの利便性を提供します。
例:アマゾンやアップル(App Store, iTunes),W.W.グレンジャー(米国、産業資材販売)

ソリューション提供者
顧客のニーズに応えるためにセットで提供するものです。
例:白物家電のハイアール(海尔)、セメックス(メキシコ、セメント製造・販売)

経験の提供者
楽しさ、関係性、愛着心を強力なブランドや経験を通して形成します。高級品に限らずどんな価格帯にも存在します。
例:アップル、イケア、レゴ、マクドナルド

プラットフォーム提供者
経営資源やインフラを共有する仕組みを運営するものです。
例:電力会社、マイクロソフト、レゴ

個別対応

カスタマイザー
洞察力や市場情報を活用して、顧客要望に応じた商品・サービスを提供します。
例:電子機器やコンピュータシステムの受託開発企業、フリトレー(米国、小売店に合わせた品ぞろえ)

信頼提供

評判プレイヤー
信頼できる提供者として顧客から対価を得たり、顧客に特別なアクセスができます。
例:ナチュラ、ボルボ

規制ナビゲーター
従来利用できなかった商品やサービスにアクセスできるように政府の規制や監視にうまく対応します。
例:医療保険会社、ファイザーの消費者ヘルスケア事業

リスク吸収者
顧客のために市場リスクを軽減します。
例:保険会社

安く

安さを実現する方法として、低価格帯を希望する顧客に絞る、業界構造を変える(中間階層を減らす、買収して再編する)、フォロワー戦略で先行者の恩恵にあずかるという方法です。

バリュープレーヤー
商品・サービスを最安値で提供する。あるいは同価格帯の中で最も高い価値を提供する。
例:イケア、マクドナルド、ウォルマート

中抜き
バリューチェーンの一部を回避し、コストを下げたり数量をまとめての提供を可能とする。
例:3PL企業

業界の再編者
買収による業界支配を通して消費者に手頃な価格やこれまで受けられなかった商品やサービスを提供する。
例:オラクル、ダナハー

ファストフォロワー
イノベーターが築いた土台を利用して、競合商品やサービスを素早く提供する
例:ジェネリック医薬品メーカー、グーグル(アンドロイド)

早く

早さには、市場への早期投入と、サプライチェーンに働きかけることでのリードタイム短縮があります。

イノベーター
斬新で創造的な商品・サービスを市場に導入する
例:アップル、インディテックス(ZARA)、セールスフォース・ドットコム、アンダーアーマー

カテゴリーリーダー
あるカテゴリーでの首位の地位を活かして下流の販売チャネルや上流サプライヤーに影響力を行使し、利益とロイヤルティを獲得する。
例:スターバックス、コカ・コーラ、フリトレー

おわりに

いかがでしたでしょうか。戦略策定の第一歩は提供価値の明文化です。社内での共通言語化の役に立てば幸いです。

著者プロフィール

このブログを書いている人

電子書籍「システム導入のためのデータ移行ガイドブック」著者。
新卒から外資系コンサルティングファームに所属。15年に渡り販売物流、特にCRM領域のコンサルティングに従事。
100名を超えるプロジェクトのPMOなど全体を推進していく役回りや、ユーザ企業への出向を通じた実務経験を持つ。

このブログでは、自身がかき集めた知識や経験を共有する。クライアントへの提案やソリューション開発に直結しないガラクタのようなもの。将来再利用する自分のために。同じような悩みを抱える誰かのためにブログ「外資系コンサルのガラクタ箱」を運営。

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