「ザ・ゴール 2 ― 思考プロセス」はベストセラー「ザ・ゴール」の続編です。前作で紹介されたTOC(Theory Of Constraints, 制約条件の理論)を生産管理の手法から、マーケティングや経営全般の問題解決に適用できる思考法へ発展させています。
本記事では、書籍で扱うTOCや思考プロセスのエッセンスを簡潔に紹介します。企業組織で課題解決に取り組まれている方が、ザ・ゴール2のエッセンスを短時間でキャッチアップすることを目的に書いています。
世の中には解決策が見つからない問題があふれています。主人公の恩師ジョナは、感情的になり相手の性格を責めるのではなく、解決策が見いだせない状況なのだと頭を切り替えるよう言います。
思考プロセスとは何か
解決策が見つからない問題には、多くの場合対立構造がひそんでいます。それをクラウド(雲)と呼ばれる対立構造を書き、共通の目標を見つけ出すことで対立を解消します。これ以外にも、様々なツールを使いながら問題を解決していくのが、思考プロセスです。
クラウド以外にも、本書では様々なツリーが登場します。
- 現状ツリー・・・UDE(Undesirable Effects, 好ましくな事象)をリストアップしてその因果関係を図にしたもの
- 未来現実ツリー・・・UDEをDE(Desirable Effects, 好ましい事象)に変えてつなげていく。
- 移行ツリー・・・現在から未来に向かって実行していく手順を考えるためのツリー
- 前提条件ツリー・・・目標を達成するために必要な中間目標をはっきりさせるためのツリー
思考プロセスを使うメリット
これらを用いることで、事象と因果関係を可視化し考えを進めることができます。可視化することで、一人で堂々巡りするのを避けるだけでなく、複数人でアイデアを出し合い、解決策を考えることが可能になります。
おわりに
ザ・ゴール2のエッセンスはここまでです。物語の結論は原作をお読み下さい。そして、本書で紹介されていた思考プロセスを使ってみて下さい。
◆コミック版も発売されています。登場人物や舞台設定も日本版に変更されており短時間で理解しやすくなっています。
◆「思考プロセス」についてもっと知りたい方にはこちらもお勧めです。
▼「ザ・ゴール」の記事はこちら
▼TOCをプロジェクト管理に応用したCCPM解説書「マネジメント改革の工程表」記事はこちら
▼ザゴールのTOCを営業戦略に応用したザ・キャッシュマシーンのまとめ記事はこちら