なぜ戦略と実行を紐づけると高収益企業になれるのか

なぜ戦略と実行を紐づけると高収益企業になれるのか

「なぜ良い戦略が利益につながらないのか -高収益企業になるための5つの実践法」の簡単まとめ記事を書いたものの全く納得がいかずここ数日モヤモヤしていました。

何にモヤモヤしてきたかというと、戦略と実行が紐付かないことが課題であり、紐付けるために5つの行動特性を実践すればよい、という論調が頭に残ったからです。

モヤモヤの元になる問い

  • 実行するだけでなぜ高収益企業になれるのか?
  • 勝つ、成長、高収益など成功企業の多くの表現はどうつながるのか?
  • そもそも戦略に良くないところがあればどう改善していくのか?

本記事では、本を踏まえて私なりに考えたことを書きます。

この本が扱うたった一つの課題

最初に立ち戻りたいのは、この本が読者のどんな課題を解決するのかです。

1章の最初に答えがありました。

企業は価値を生み出す道筋が見通せない。

これらを証明するものとして、以下のようなデータがありました。

  • 競争に勝てる戦略がない
  • 価値創出に貢献していない
  • 市場で大きな機会を逃している
  • 全体戦略が社内できちんと理解されてない

一方で、価値を生み出す道筋が見通せている企業も存在し、ケイパビリティ(企業特有の仕事の仕方)が成功と結びついているとあります。

顧客は受け取った価値の対価としてお金を支払います。顧客に価値を提供できるということは、利益を生み出せる、高収益企業になれる、という流れを確認できました。

当たり前の人には当たり前すぎる話かもしれませんが、この筋がつながっていることは私にとってはとても大事です。

ケイパビリティが成功と結びつくとは

ケイパビリティとは、企業特有の仕事の仕方だということは覚えてきました。

それが成功と結びつくというところにひっかかりました。

成功とは何でしょうか。丹念に書籍を立ち返ると時間がなくなるので私なりに書くと、顧客が提供された価値に満足することです。

企業の視点でいうと、ケイパビリティが価値提供に結びついているということです。

コヒーレンスは何と何の一貫させるのか

価値を生み出す道筋が見通せる企業を本書では、コヒーレンス(一貫性)を有する企業と呼びます。

何と何の一貫性なのでしょうか。

ここで頻繁に出てくるのが「戦略」と「実行」です。

では、何が「戦略」なのでしょうか。

本書では、以下の3つの戦略要素が整合した状態だとあります。

  1. 価値提供
  2. ケイパビリティ体系
  3. 商品サービスのポートフォリオ

提供している商品やサービスのラインナップが、それぞれどんなケイパビリティを発揮していて、顧客にどんな価値を提供しているのか、これらに一貫性がある状態がコヒーレンスなのだそうです。

これだけだと戦略要素の一貫性に過ぎません。「実行」との整合はどう考えればよいのでしょうか?

コヒーレンスは何を規定するのか

コヒーレンスは、企業の独自性、業務運営、組織文化、経営資源の管理手法、自社の果たす役割を規定する、とあります。

ようやく実行との結びつきが見えてきました。

定義した戦略がアイデンティティや日常業務に落とし込まれ、保有する組織文化と整合すること。また、それが経営資源の使い方にも反映されること。そして、市場において自社がどういう役割を果たしていくのか。

これらを一貫させることがコヒーレンスを有するということなのでしょう。

そして、これらは2〜6章で語られる5つの行動特性です。ようやく全体がつながりました。

おわりに

難解なのか私の読解力がないだけなのか(おそらく後者です)はさておき、良い戦略が利益に結びつけるこの本が、少しでも多くの方に役立てばと記事にしました。

経営戦略は大きくケイパビリティ派、ポジショニング派、アダプティブ派に分かれるそうです。この本は、おおまかにはケイパビリティ派に属します。自社がもともと持つケイパビリティや変わらぬ企業文化を最大限活用するこの派は個人的に気に入っています。いかがでしょうか。

著者プロフィール

このブログを書いている人

電子書籍「システム導入のためのデータ移行ガイドブック」著者。
新卒から外資系コンサルティングファームに所属。15年に渡り販売物流、特にCRM領域のコンサルティングに従事。
100名を超えるプロジェクトのPMOなど全体を推進していく役回りや、ユーザ企業への出向を通じた実務経験を持つ。

このブログでは、自身がかき集めた知識や経験を共有する。クライアントへの提案やソリューション開発に直結しないガラクタのようなもの。将来再利用する自分のために。同じような悩みを抱える誰かのためにブログ「外資系コンサルのガラクタ箱」を運営。

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