5分でわかる「マネジメント改革の工程表」まとめ(わかりやすいCCPM)

「マネジメント改革の工程表」は、ザ・ゴールのTOC(Theory Of Constraints, 制約条件の理論)をプロジェクトマネジメントに応用したCCPM(Critical Chain Project Management、クリティカルチェーン)をわかりやすく解説した本です。

本記事では、書籍で扱うCCPMの考え方や、著者独特の大企業病に潜む虫や解決方法のエッセンスを紹介します。

クイズ:どんな害虫?

本書では大企業にひそむ数々の害虫が紹介されています。

  • べき虫
  • くれない虫
  • さばよみ虫
  • 一夜漬け虫
  • パーキンソン虫
  • ていねいな仕上げ虫
  • マルチタスク虫
  • はらよみ虫
  • かねくい虫

どんな虫か見当つきますでしょうか?

見えないのは現場?経営の考え?

企業では多くのプロジェクトが行われています。これらのプロジェクトをどうマネジメントし成功に結び付けるかが経営の成果を決めると言っても過言ではありません。

一方でよく聞くのが

  • 「現場は大変だというが何が大変なのか」
  • 「自分のプロジェクトのことしか考えていない」

という経営の声と、

  • 「言ってることがまた変わった。何を考えているのか」
  • 「すべてが優先と言われても人は限られている」

という現場の声です。

これらをザ・ゴール2で紹介された思考プロセス技法の、「クラウド」で表現すると以下のようになります。

儲け続けるというゴールは共通していますが、そのやり方について対立が生じています。

CCPMを簡単に言うと

本書で紹介されるCCPMの考え方を要約すると以下のようになります。

  • 目的、成果物、成功基準(ODSC、Objectives/Deliverables/Success Criteria)で目標を共有する
    →ワクワクする目標、魂を入れる
  • ODSC達成に向けた改革の工程表を作成する。各作業にサバは含まない
    →ODSCから逆算し「その直前にやるタスクは何か?」「本当にそれだけか?」を繰り返す
  • ゆとりとしてバッファを管理する
    →納期遅れではなくバッファ消費を把握し先手対応する

これらの実践により全体最適の意識が高まり、上下や部門間の信頼関係が改善していくというものです。

参考:http://www.manaslink.com/wp-content/uploads/4423c07ed0a1e4fb104a2ad5cbebe619.pdf

改革の工程表 成功の極意18

コラム的に挿入されている18の極意です。そのまま掲載するか迷いましたが、ちょっと意外な言葉や当たり前すぎるものが多いため、真意を知るためには書籍を見て頂く必要があります。一度読まれた方であればチェックリストとして参照することが可能です。

  1. あと何日は、報告をさせるのではなく、聞きに行く
  2. 報告会を会議にする
  3. バッファの気持ち:青は安心、黄色で安心、赤はさらにもっと安心
  4. 成功基準に魂のこもった言葉を入れる
  5. 目標は、高いほうが成功確率は高まる
  6. ファシリテーターは何もわからない人が良い
  7. タスクの作業はわかりやすく
  8. 他人の脳みそを使う
  9. うまくやるコツ
  10. 声に出して読む
  11. 「木を見て森を見ず」に陥らないタスクの数にする
  12. サバ取り不要の秘技:ゆとり創造型「科学的サバ取り段取り」
  13. 現場を守るためにサバ取りをする
  14. 組織を超えたチームワーク
  15. 工程表の作成は最初はむずかしいが次からはカンタン
  16. 困ったときにはODSC
  17. 厳しい局面ほどクリティカルチェーンを使うべし!
  18. コミュニケーション!コミュニケーション!コミュニケーション!

おわりに

改革を成功させるのに理想的で、必要不可欠な考え方と思います。経営者の判断でCCPMを取り入れることになり本記事を参照している方もいらっしゃるかもしれません。

考え方は理解できても、多くの社員の意識を変え、見積もり能力などスキルを向上させるには時間がかかります。

また、計画そのものが破たんしている場合はいくらこうした管理をしても挽回はできません。適切な資源の配分と期間はCCPMの運用とは関係なく必要です。

とはいえ、著者が称するように改革を「ReCreation」ととらえ、再度創造しなおすこと、そして楽しく明るくやりがい・はりあいのある明日へ向かっての活動とすることには賛成です。

この本を手に取られた皆さんの関わる改革が楽しいものになれば幸いです。

著者プロフィール

このブログを書いている人

電子書籍「システム導入のためのデータ移行ガイドブック」著者。
新卒から外資系コンサルティングファームに所属。15年に渡り販売物流、特にCRM領域のコンサルティングに従事。
100名を超えるプロジェクトのPMOなど全体を推進していく役回りや、ユーザ企業への出向を通じた実務経験を持つ。

このブログでは、自身がかき集めた知識や経験を共有する。クライアントへの提案やソリューション開発に直結しないガラクタのようなもの。将来再利用する自分のために。同じような悩みを抱える誰かのためにブログ「外資系コンサルのガラクタ箱」を運営。