ティール組織で社員が自主的に紛争を解決するメカニズム(5分読書#47)

ティール組織で社員が自主的に紛争を解決するメカニズム(5分読書#47)

複数人で仕事をしていると、意見が合わないこともあると思います。

意見が合わないことの影響が大きくなり、実業務やプロジェクトに支障をきたすこともありえます。

組織では、こうした対立を解消するために、上司や上位職の人に相談をしたり、判断を委ねながら解決を図ります。

しかしティール組織では社員間に階層がないため、上司に解決してもらうという手段が存在しません。

階層のない組織でどのように対立や紛争を解決していけるのでしょうか?

本記事では、ティール組織の自主経営(セルフマネジメント)における紛争解決プロセス(メカニズム)を紹介します。

ティール組織の紛争解決メカニズム

ティール組織では、上司に解決を委ねるのではなく、紛争や対立に関わる社員同士で解決を図ります。

例に挙げられているモーニング・スター社(米国のトマト加工業者)では、以下のような価値観をもとにした紛争解決プロセスがあります。

  • 個人は決してほかの人に何かを強制してはいけない
  • それぞれの約束を守ること

モーニング・スター社の紛争解決プロセス

  • まずは直接会って、二人だけで解決しようと努力する
    • 会話の口火を切る側の人は、相手にお願いしたいことを明確に述べねばならない
    • 相手側はその要請に対して明確に答えなければならない
  • 両社が合意できるような解決策が見つからなかった場合、二人が信頼できる別の同僚を調停者に指名する
  • 調停がうまくいかないと、その問題に関連する同僚たちによる委員会が招集される
  • 最終段階では、委員会の倫理的な重みを増やすために、創業者で社長のクリス・ルーファーが委員会に呼ばれることもある

プロセスが対立や紛争を解決してくれるわけではありません。ただ、誰がどのように解決していくかを考えたときに、きっと最適なやり方のように感じました。

 

ティール組織の自主経営をバリューチェーンにあてはめる(5分読書#48)

このブログを書いている人
電子書籍「システム導入のためのデータ移行ガイドブック」著者。 新卒から外資系コンサルティングファームに所属。15年に渡り販売物流、特にCRM領域のコンサルティングに従事。 100名を超えるプロジェクトのPMOなど全体を推進していく役回りや、ユーザ企業への出向を通じた実務経験を持つ。

このブログでは、自身がかき集めた知識や経験を共有する。クライアントへの提案やソリューション開発に直結しないガラクタのようなもの。将来再利用する自分のために。同じような悩みを抱える誰かのためにブログ「元外資系コンサルのガラクタ箱」を運営