予算内、スケジュール内にプロジェクトを完了させるために生産性を上げることが求められることがあります。
生産性とは
生産性とは投資に対する成果を上げること。
つまり同じ時間かけて仕事してもアウトプットの量が上がっていればそれは生産性が上がったと言えます。
ただ一般的には、同じ成果を上げるのにより少ない投資(工数、時間)で済ませられることのほうをイメージすることが多そうです。
成果の質が上がることは、品質として語られます。成果の期待値を基準として決めておき、満たしていることを評価します。
これらは定型化された業務が中心であれば評価しやすいのですが日本の特に知的労働と呼ばれるような業務では適切に評価されていない気がします。
生産性の適切な評価
品質や顧客満足度で評価を行うものほ、投下した工数がグレーです。残業工数が適切にとれなかったり、分業の責任範囲が不明確だったりします。
それぞれ状況が違うことから過去の類似業務との比較も難しい場合も少なくありません。
ここで解決の糸口になるのは実績の記録です。
自身や同じプロジェクトで業務したメンバで実績を細かく記録しておくことで後で生産性の評価ができたり、改善点の検討ができるようになります。
EVMによる生産性評価
プロジェクト管理手法であるEVM(アーンドバリューマネジメント)では作業進捗だけでなく工数過不足も管理します。プロジェクトによってはタスクが予定通り終わっているかだけを管理することもありますが、AC(Actual Cost)を時間で把握しておくことが評価に役立ちます。
自身の生産性を上げるにも、チームの生産性を上げるにもとにもかくにも実績の記録です。個々の作業ごとに開始時刻、終了時刻を記録しかかった時間を把握してみることをお勧めします。
中断作業がよく入ったり並行して複数作業するので記録できないこともあるかもしれませんが、人は究極的にはシングルタスクで高速に切り替えているだけなのできっと記録できると思います。
ただ記録を怠った場合、記憶に頼って記録を再現するのは難しくまた危険でもあります。可能な限りリアルタイムに記録することをお勧めします。
生産性向上に向け記録を活かす
記録してみて気づいたことは、2点。
ルーチン化していくことで着実に短時間でできるようになるものと、ここまでかというくらい毎回同じ時間がかかるものがあります。そして後者をつい短時間でできると勘違いして計画してしまうことも多々あります。
生産性が上がらないのではなくそもそも計画に無理がある場合も結構あります。そういう無理を取り除いたら後は地道に手順化、自動化の余地を探ることになります。