私はCRMのなかでもSFA(Sales Force Automation)という営業支援ツールの導入に多く携わってきました。
2001年に新卒でコンサルティング会社で働き始めた時、SAP R/3のERPが大きく成長する横で、SiebelというCRMシステムがSFAを代表していました。後にOracleに買収され、Oracleパッケージの一部として提供されます。
SFAが自動化するもの
SFAは営業力を自動化するわけですから、
- 誰に何を売ればいいのか?
- そのためにどうすればいいのか?
をシステムが支援してくれます。組織としての年間売上目標に向けて、個々の営業担当やチームが活動すべきことを知らせてくれます。
- 攻めるべき顧客
- 顧客ごとの案件
- 案件ごとの活動
を自動化してくれます。
どの程度自動化してくれるか
年間目標と営業担当を入力すればあとは攻めるべき顧客の選定から活動まで計画してくれるわけではありません。
実務に即した計画を出力するにはインプット情報が少な過ぎるのです。
しかしながら、入力した顧客情報を案件にも活動にも一つひとつ手で転記する必要はありません。また、入力した情報を関係者に個別にメールする必要もありません。
入力と共有において一定の自動化がなされるのです。
可視化共有のメリット
自動化だけがSFAの価値ではありません。組織で情報を可視化するメリットは、ノウハウの共有にあります。
社内の複数担当者で入手した顧客の情報や問題、目指す姿を一元管理することは、社内で協力して最適解を見つけることにつながります。
また優秀な営業担当のノウハウを他の担当が適用することにもつながります。
社内といえど競争はあるため何でもノウハウを共有しないとか、システムに入力して真似できるほど簡単ではないなど反論はあるでしょうが、メリットは無視できないのではないでしょうか。
あっさり自動化はできなくても十分導入の価値はあるように思います。
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