景気が悪い時にコンサル社員に起こることとその向き合い方

景気が悪い時にコンサル社員に起こることとその向き合い方

新型コロナの影響で経済にも影響が出てきています。新卒でコンサルティング会社に入社して数々のプロジェクトに従事する中で、何度か大きく景況が悪くなる時を経験してきたので、その時々に起こったことを思い出してみます。

アサインがなくなる

入社してすぐのことなのですが、ITバブル崩壊でいろんな案件が止まったり縮小したりして多くのコンサルタントのアサインがなくなりました。所属していたCRM部門はそういう影響を受けやすく、社内プロジェクトやPD(提案)活動を手伝っていたものの、とうとうCRM以外で動いている案件に出稼ぎすることになりました。ある日、部内のアサインされてないメンバーが集められ、プロジェクターに投影されているアサイン先リストを眺めました。所属している部門のプロジェクトにアサインされるほうが専門性も深まるのですがそうも言ってられず他部門案件に。一度アサインされると、継続フェーズの案件や同じクライアントの他案件にアサインされることは珍しくなく、ずっとCRM部にいながらもCRM案件にアサインされたのは4年くらい後のことでした。

昇給がなくなる

ある程度の年次を経てプロジェクトでチームリーダーをしていた頃です。リーマンショックがあった頃には昇進や昇給が凍結されました。昇進するのに昇給は凍結、みたいな謎の事態もあり、クライアントへの請求単価や責任だけがあがって、本人への給与支払いは上がらないことがありました。採用数も減り、百人単位で新卒が入っていた自分たちの頃との違いを痛感しました。

予算がなくなる

東日本大震災があった時は、出向先企業で定常業務的に複数プロジェクトを担当していたので、アサインや昇給の影響は受けませんでした。かわりにプロジェクトを止めたり遅らせたりという経験をしました。設備投資として見込んでいる予算にはなるべく手をつけず、直近の効果が出せる経費予算のうち、止められるものや遅らせられるものの洗い出しや、影響を踏まえた計画の見直しをしました。外部へのキャッシュアウトを抑えることが大事になるため、人を減らす場合は、業務委託、派遣、正社員の順ということも肌で感じました。

向き合い方だけは必ず変えられる

これらの経験はどう活かせるでしょうか。外部環境の変化は自分だけで変えることは難しいです。また万人にあてはまるようなわかりやすい正解もありません。外部環境の変化を機会ととらえてその時々にベストと思える行動をとっていくことかなと思います。

不景気という大きな流れまでは変えられないとしても、アサインや昇給や予算に対する自分の向き合い方は変えられます。部内にアサインがなくても他部門や社外に自分に適したアサインがあるかもしれない。アサインがない時間を使ってスキルを磨いたり自分の好きなものを深めることだってできるかもしれない。大方針としての昇給が凍結していても例外はあるかもしれない。副業だってできる。予算のやりくりも、必要性の理解が得られれば使う経営判断はあるかもしれないし、予算がつかないもの以外に取り組むきっかけになるかもしれない。

終わりに

リモートワークも増えているので、いろんな意味で働き方改革を進めていきたいです。

このブログを書いている人
電子書籍「システム導入のためのデータ移行ガイドブック」著者。 新卒から外資系コンサルティングファームに所属。15年に渡り販売物流、特にCRM領域のコンサルティングに従事。 100名を超えるプロジェクトのPMOなど全体を推進していく役回りや、ユーザ企業への出向を通じた実務経験を持つ。

このブログでは、自身がかき集めた知識や経験を共有する。クライアントへの提案やソリューション開発に直結しないガラクタのようなもの。将来再利用する自分のために。同じような悩みを抱える誰かのためにブログ「元外資系コンサルのガラクタ箱」を運営