強い営業組織を作るための5つのマネジメント

強い営業組織を作るための5つのマネジメント

SFA(Sales Force Automation)は営業活動を支えるツールです。

SFAという言葉にはなじみがなくても、セールスフォースドットコムのテレビCMならご覧になった方もいるのではないでしょうか。

▼Salesforceの紹介動画はこちらです。公式チャンネルにはデモや事例などコンテンツが豊富です。

こうしたSFAツールが、営業活動を進化させていることは間違いありません。

しかし、ツールを導入しただけでは成果は出ません。ツールを使ってどんな情報を共有し営業活動に役立てるかがより重要で、それは決して簡単ではありません。

本記事では、強い営業組織を作るためのマネジメント領域を5つに分解し、紹介します。

おさらい:アカウントリレーションシップマネジメント

以前アカウントリレーションシップマネジメントについて紹介しました。これは顧客セグメンテーションを行い深く付き合うべきと決めた顧客に対して、深く顧客のビジョンや課題を理解し、属人的ではなく組織的に営業を行っていくものです。

アカウント(顧客)の情報も、リレーションシップ(顧客との関係)の情報も、営業組織の重要な要素ではありますが、全てではありません。

営業組織は結果的には「売ってなんぼ」かもしれませんが、どこで何がどれくらい売れるかを見込みそのために商品や組織を用意し確実に売上や利益を上げていく仕組みが重要です。

営業組織5つのマネジメント

「絶対、儲かる!法人営業のすすめ―今から売上げが増加する最強マーケティング・サイクル」では、営業組織のマネジメントを以下の5つに分解しています。

参考図書:2006年と少し古い本ですが、非常に明快でわかりやすい枠組みです。

  1. テリトリマネジメント:マクロ的な観点からの市場動向の把握
  2. アカウントマネジメント:個々のお客様に対する自社の提供価値の定義
  3. ソリューションマネジメント:自社の提供価値の定義
  4. レベニュー&プロフィットマネジメント:自社に還元される利益計画
  5. リソース&スキルマネジメント:実行に当たっての人員構成計画

 

わかりやすくするために3つにくくってご説明します。

1.テリトリマネジメントと2.アカウントマネジメント

どこの誰に売るかを考えるのがこの2つです。

テリトリマネジメント

テリトリとは顧客をいくつかの切り口で分類したものです。業種、規模、エリアなどを組み合わせてテリトリを設計します。都心で売上規模が大きいところは業種別、都心の小規模は一括、地方は規模や業種に関わらず地方別、といった考え方です。切り口を決めてテリトリを定義し、テリトリ内のシェアをどう上げるかを考えていきます

アカウントマネジメント

アカウントとは顧客のことです。いずれかのテリトリに属しており、アカウントとしての売上規模などに応じて優先付けを行います。優先アカウントに対して、ニーズや課題を整理し、自社の商品やサービスで課題を解決することで、信頼関係を構築・維持を狙っていきます

3.ソリューションマネジメントと5.リソース&スキルマネジメント

何を売るかを考えるのがこの2つです。

ソリューションマネジメント

仕入れたものを売る流通業や、作ったものを売る製造業だとここは当てはまりにくいかもしれません。この枠組みを適用していた会社が電気通信事業者でした。SIerやコンサルティングサービスなどにはフィットする考え方です。

ソリューションマネジメントでは、アカウントマネジメントで分解した課題に対して提供する価値をメニュー化し、それをどういう商品構成でまかなうかや、売り方を考えます。メニュー例は以下です。

  • 全てのお客様に共通のニーズ・課題 →コアソリューション
  • テリトリの特性に基づくニーズ・課題 →業種別ソリューション
  • お客様固有のニーズ・課題 →個別ソリューション

商品構成は既存 or 新規、自社 or 他社のものを組み合わせます。

あわせてそれをどう売るかも整備が必要です。提案書のひな形の作成や、無料診断、有料詳細診断や解決策提案までの手順やツールづくりなどです。

リソース&スキルマネジメント

ソリューションと提案キットだけでは受注した後の導入ができません。

ソリューションを導入するのに必要なスキルセットを定義し、売上計画から必要要員数を算出し、手配(採用・異動・育成・外注)を行うことが必要になります。

お客様も必要としていて、会社としてもメニューを掲げているのに受注できない。もったいなく見えますが、最終的に競合他社との差別化につながるのはきっちり導入できる人がいるかどうかに左右されることは珍しくありません。

4.レベニュー&プロフィットマネジメント

最後は、売った結果もうけが見込み通り出るのかを考えるところです。

流通業だと、仕入値に利益を乗せて売り値をつけ、あとは販促としてどこまで値引きするかがポイントになります。

この枠組みでは、以下のようなモデルになり、売上の見通しにあわせて戦略的投資費用の判断や通常かかる費用の一時的削減などを検討し、利益を維持していきます。

利益の見通し = 売上の見通し - (戦略的投資費用 + 通常かかる費用)

売上の見通しは以下のような式で考えていきます。

売上の見通し = 受注済み案件の総和 + (提案中案件 × 受注確度)の総和

おわりに

いかがでしたでしょうか。営業組織が強くあるための枠組みはSFAツールの導入だけでは出来上がりません。むしろスタート地点です。

自社やクライアントのビジネスにあわせて重点的に管理する領域を決めて取り組みを検討されることをおすすめします。



このブログを書いている人

電子書籍「システム導入のためのデータ移行ガイドブック」著者。
新卒から外資系コンサルティングファームに所属。15年に渡り販売物流、特にCRM領域のコンサルティングに従事。
100名を超えるプロジェクトのPMOなど全体を推進していく役回りや、ユーザ企業への出向を通じた実務経験を持つ。

このブログでは、自身がかき集めた知識や経験を共有する。クライアントへの提案やソリューション開発に直結しないガラクタのようなもの。将来再利用する自分のために。同じような悩みを抱える誰かのためにブログ「外資系コンサルのガラクタ箱」を運営

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(最終更新:2018年2月7日)