仕事でAlteryxというツールを使っていますが、集計加工にしか使ってなくて、実際はもっといろんなことができるんだろうなと感じながら過ごしています。
本家のWebサイト(Alteryx社Webサイト)を見て、どういったコンセプトの製品なのか調べてみることにしました。
どんな思想でつくられたツールなんだろう?
本記事では、Alteryx社が提唱している「アナリティック・プロセス・オートメーション」について紹介します。
アナリティック・プロセス・オートメーションとは?
アナリティック・プロセス・オートメーション(APA)は、
- 組織内の誰もが簡単にデータを共有し、
- 面倒で複雑なプロセスを自動化し、
- データを成果に変える
ことができるテクノロジーです。
近年のトレンドでなじみのある方も多い「ロボティクス・プロセス・オートメーション(RPA)」と比べてみましょう。
RPAは、コンピュータ上で行われる作業を自動化するテクノロジーです。
業務プロセスを自動化するという点では共通しています。
また、自動化対象のプロセスがデータを扱うものであれば、RPAとAPAで同じプロセスを自動化することもありえます。
違うのは自動化する対象です。ロボットで業務を自動化するものをRPA、データを扱う分析プロセスを自動化するものをAPAと理解するとわかりやすいですね。
APAはバラバラだったデータ、プロセス、人材を統合する
(画像:Alteryx社Webサイトより)
アナリティック・プロセス・オートメーション(APA)は、
分析、ビジネスインテリジェンス、データサイエンス、および機械学習ツールなど、
かつては別々の市場として存在していたデータおよび分析ソフトウェアが、次なるステージへと進化し、誕生しました。
分析、ビジネスインテリジェンス、データサイエンス、および機械学習ツールの違いは何でしょうか。
集めたデータを手作業で分析するのを不要にし、経営者や現場の担当者がセルフサービスで意思決定に役立てられるのがビジネスインテリジェンスツールです。
データサイエンスは、さらにデータを扱う手法として統計学やアルゴリズムなどを横断的に扱います。機械学習は、コンピュータが大量のデータを学習し、分類や予測を実行するアルゴリズムやモデルを自動で構築します。
これまでは別々のシステムに蓄積されたデータを、別々の業務プロセスで、別々のスキルを持つ人たちによって実行されてきました。
APAを通じて、データと分析を必要とする人に、自動化されたプロセスや、スキル提供が可能になります。 バラバラだったデータ、プロセス、人材の統合ができるようになります。
統合によって可能になる短期間でのROI達成
アナリティック・プロセス・オートメーションは、誰もが予測的かつ規範的なインサイトを導き出すことを可能にし、クイック・ウィンと短時間のROI(Return On Investment, 投資対効果)の達成を促します。
Alteryx社によると、APAを導入し、ビジネス成果を実現する企業は、近年着実にその数を増やしているとのことです。
実装までに数ヶ月から年単位での期間を要するのではなく、数週間で成果につなげることが可能になっています。
世界中では6,400社を超える企業、そして「グローバル 2000」の企業の37%以上がAPAを利用しています。
以下のような効果がAlteryx社サイトには、紹介されています。
- ビジネス成果の変革
- トップラインの成長
- 1.5B$の売上向上
- 40M$の収益向上
- ボトムラインへの還元
- 80M$のボトムラインへの還元
- 20M$の年間費用節約
- 労働力の変革
- 効率の向上
- 99.4%のオンタイム小口配送
- 757%の効率改善
- 絶え間ないスキルアップ
- 50,000人のアップスキル
- 2,000人以上のアップスキル
システム導入やデジタルトランスフォーメーションに時間がかかるのはネックになります。こうして短期間で成果につながる事例があるのは頼もしいですね。
ユーザ視点で設計を可能にするプラットフォーム
(画像:Alteryx社Webサイトより)
APAは、ビジネスの成果を第一に考えられています。 新しいツールを導入する際に、専門的なスキル習得のハードルが高いと大変ですが、自社のビジネスケースから始められるのは心強いです。
APAが、ビジネス成果、ビジネスプロセスの自動化、アップスキルの実現につながるゆえんです。
終わりに
本記事ではAlteryx社が提唱するアナリティク・プロセス・オートメーション(APA)がどういうものかを紹介しました。組織内でのデータ共有が簡単になり、複雑になりがちなプロセスが自動化でき、短期間でデータを成果につなげることができるのはとても魅力的です。
日々のデータ集計や分析にもっと活用していきたいなと思いました
▼本記事で紹介した、Alteryx社のAPAについての解説