システム開発や運用の現場でも、営業企画やスタッフ部門の現場でも新旧のデータを比較したり、集めたデータを集計しチェックすることは少なくありません。
ビッグデータとして大量・大容量のデータが扱われようと、AIやディープラーニングによる解析が進もうと、データ管理するうえでは受領ファイル管理が大事だと考えます。
何かあった時に立ち戻るポイントになる
複数のシステムを介したり、手作業をはさむ時には、後で件数や数字が合わなくなり原因究明が必要になります。
こうした時にどの時点までは正しかったのか、どこからおかしくなったのか事実を把握する際に、受領ファイルはよりどころになります。
当たり前過ぎると感じるかもしれませんが、少しずつ修正を加えたファイルを何度もやりとりしていると、こうした立ち戻りポイントが曖昧になってしまうことはあります。
さらに受領したファイルの修正箇所が局所的な際に、受領側で手を加えたりすることがあると話はややこしくなります。
誰かから誰かへ渡されたファイルを管理することで立ち戻ることができます。
再発防止のための事実整理にも使える
何かの作業が遅延してしまった時、その作業自体が遅延したのか前提となる作業が遅延したのか曖昧になることがあります。ファイル受領が遅れてその中身チェックが遅れてしまった場合、再発防止のためにはその作業者ではなく前提となるファイルを送る側の改善が必要です。
こうした事実関係を整理しておくためにも、受領ファイル管理は重要です。
こちらも当たり前過ぎると感じるかもしれませんが、数十個を超えるファイルをやりとりする場合には、ファイル名、送受信時刻、格納場所などを一覧で管理しておくことが大事です。
終わりに
Googleスプレッドシートみたいに1つのファイルをクラウド上で共有し、変更履歴まで管理できると誰がどう触ったのかの記録が自動でとれるのでこうした「ファイル受領」に関する断面取得は前ほど重みを持たなくなります。
しかし、リアルタイムな相互更新が可能になっても、次の担当者が処理や集計を行う際に、どの断面のデータを使ったのかを特定したいケースはありえます。中途半端なデータをもとに作業するのは事故のもとです。
正しいデータは一つ。だとするとそのデータを適切に管理するためには関係者での送受信時に丁寧に受領ファイルを管理することをおすすめします。