納期回答は顧客視点ではあたりまえだが、実現するには部門を超えた仕組み化が重要

納期回答は顧客視点ではあたりまえだが、実現するには部門を超えた仕組み化が重要

販売管理において納期回答は重要です。

お客様が店舗に並んでいる商品をその場で買っていくケースばかりではないからです。店舗に来てその場で購入を決めたとしても、在庫が店頭にあるとは限りません。

納期回答とは

顧客からの注文に対して納入できる数量と納期を回答する、サプライチェーンマネジメントでの重要な概念。

納期は商品価値の一要素になりうる

注文する側にとっては、商品の機能・品質・価格・デザインに加えて、「いつ手に入るのか」という情報も比較項目に入るのです。

当然ながら、納期以外で差がなければ早く届くほうを選択するでしょう。早く使い始めたり、何かを作るのに準備を始めることもできます。

納期は商品価値を構成する要素の一つなのです。

納期は回答されること自体に価値がある

短納期であるにこしたことはありませんが、必要以上に短納期になりコストに上乗せされるのは望まれないでしょう。お客様は必要なものを必要なタイミングで手に入れたいのです。

それよりも、注文前の問い合わせ時と注文時に納期が回答できることが重要です。納期回答されていれば、納期すら回答できない企業に比べると優位に立つことができます。

早く正確な納期回答が難しい理由

日本企業の多くは納期回答に時間がかかり、その精度も高くなく納期変更がよく起きると言われています。

理由は、注文を受けてから顧客に届けるまでのプロセスに複数の部門や関連会社が絡むためです。

在庫があるかを倉庫部門に確認し、なければ生産部門の予定を確認、生産部門は回答するために購買部門や取引先に確認が必要な場合も発生します。

スムーズに納期回答するには仕組みが必要なのです。

納期回答に必要な情報と仕組み

納期回答に必要なのは以下のような情報です。

  1. 出荷可能な在庫のリスト
  2. 在庫引当ルール
  3. 配送リードタイム

1 出荷可能な在庫のリストについては、どの拠点(工場や倉庫)にどういうステータスの在庫(出荷可能、引当済み、不良品など)があるかです。

2 在庫引当ルールは、取引の多い顧客への仮押さえのようなものをどこまで許容するかや、緊急出荷時の例外をどう扱うかです。営業活動は市場競争ではないので、完全早いもの勝ちが正しいとは限りません。

3 配送リードタイムは、どの拠点からどの拠点に送る時にはどのくらいの時間がかかるかを標準的に設定しておくものです。運送業者も決まっているとより確実です。

受注生産(注文を受けてから生産する方式)の場合はさらに生産リードタイムが加わります。生産に必要な調達リードタイムもどこまで見せるかはともかくゼロではありません。

このように納期回答は注文する側から見ると基本的なことに見えますが、回答する側にとっては仕組み化も必要ななかなか大変なことです。

販売管理業務の改善やシステム導入の際にはしっかり検討することをお勧めします。

 

 

 



このブログを書いている人

電子書籍「システム導入のためのデータ移行ガイドブック」著者。
新卒から外資系コンサルティングファームに所属。15年に渡り販売物流、特にCRM領域のコンサルティングに従事。
100名を超えるプロジェクトのPMOなど全体を推進していく役回りや、ユーザ企業への出向を通じた実務経験を持つ。

このブログでは、自身がかき集めた知識や経験を共有する。クライアントへの提案やソリューション開発に直結しないガラクタのようなもの。将来再利用する自分のために。同じような悩みを抱える誰かのためにブログ「外資系コンサルのガラクタ箱」を運営

スポンサーリンク