プロジェクトマネジメントの基礎

プロジェクトマネジメントの基礎

初めてプロジェクトマネジメントについて知りたい人向けに書きます。

新卒でコンサルティングファームに入社したので社内研修含めて多くのプロジェクトに参加してきました。

メンバーとして参加したとしてもセルフマネジメントを、それ以外だとチームリーダーやプロジェクトマネージャーなども担ってきました。

本記事が、プロジェクトマネジメントに興味はあるけどやったことない、という人の参考になれば幸いです。

プロジェクトとは何か

プロジェクトとは、一日では終わらず、完了させるのに複数のタスクを必要とするものを言います。複数人が関わることがほとんどです。

PMBOKという米国PMIが編纂するプロジェクトマネジメントの知識体系では、毎日繰り返される業務(定常業務と呼びます)と対比して、開始・終了があり、新しいものを生み出す、という定義がされています。

こうした、「プロジェクト」を計画通りに完了し目的を達成するためのさまざまな働きかけがプロジェクトマネジメントです。

プロジェクトマネジメント10の知識エリア

PMBOKではプロジェクトをマネジメントするための知識を10のエリアに分けています。

こちらに沿って、どのようなことをするのか紹介していきます。

プロジェクト統合マネジメント

他の9つの知識エリアを統合するものです。

プロジェクト全体に関わる、キックオフやプロジェクト終結などが含まれます。

個人的には、プロジェクトを管理する上で一番大事と考えています。

特に立ち上げ時に作成するプロジェクト憲章になぜプロジェクトを実施するのか、このプロジェクトを通じて何が実現できるのか、どんな課題が解決されるのかを図や言葉にして書き出しておくことで、プロジェクトの全期間、関係者全員が折に触れて思い出すことができます。

またプロジェクトは様々な変更が発生します。その時に整合性をとりプロジェクトを最適な形で運営するための変更管理プロセスもこの知識エリアに含まれます。

プロジェクトスコープマネジメント

プロジェクトスコープとは作業範囲のことです。作業範囲を管理してコントロールすることはプロジェクトマネジメントの核になります。

漏れなく洗い出されているか、構造化されて整合がとりやすくなっているかを見つつ、それぞれのフェーズで発生する変更要素に応じてスコープを管理していきます。

プロジェクトタイムマネジメント

プロジェクトを期間内に終わらせるために時間軸を管理します。

いつまでにプロジェクトを完了させる必要があるかはトップダウンで決められますが、スケジュール確定に向けては、現場レベルでの作業積み上げや計画が重要です。

何をインプットに何をつくるのか、かかる時間はどれくらいか、必要な人(スキル)や道具は何かを書き出します。そのうえで、つくる順番にタスクを並べてスケジュールを組み立てます。

ここで重要なのは、かかる時間の見積もりです。どんなにいつ終わるかが気になったり、早く終える必要があったとしても、個々のタスクを実行するのに必要な時間や人(スキル)、道具を明確にすることは譲れません。

続きの記事→プロジェクトマネジメントの基礎その2

このブログを書いている人
電子書籍「システム導入のためのデータ移行ガイドブック」著者。 新卒から外資系コンサルティングファームに所属。15年に渡り販売物流、特にCRM領域のコンサルティングに従事。 100名を超えるプロジェクトのPMOなど全体を推進していく役回りや、ユーザ企業への出向を通じた実務経験を持つ。

このブログでは、自身がかき集めた知識や経験を共有する。クライアントへの提案やソリューション開発に直結しないガラクタのようなもの。将来再利用する自分のために。同じような悩みを抱える誰かのためにブログ「元外資系コンサルのガラクタ箱」を運営