はしょり厳禁!講演資料作成支援では講演者の伝えたいことを丁寧に理解する
という記事では、各スライドのメッセージを明確に汲み取ることついて書きました。
本記事では、メッセージの根拠として使われるグラフについての注意点です。
グラフの構成要素
1ページのスライドにどんな種類のグラフがいくつあるでしょうか。似たグラフが4つも5つも並んでいる場合はまとめられる可能性もあります。
最初にグラフの構成要素について整理します。
- グラフのタイトル
- グラフの種類
- 軸と単位
- 目盛
- ラベル
- 色
一つひとつ見ていきます。
グラフのタイトル
まずはタイトルがついていない場合はつけるところから始まります。もちろんタイトルなしでひとめでわかることも重要ですが、明確なタイトルがあることでグラフを見るポイントもすぐに把握できます。
×タイトルなし
△自動車販売台数
○国内車種別の自動車販売台数推移
グラフの種類
何を表現するかによって適したグラフがあります。単なる比較なら棒グラフですし、比較種類が多く複数年など目盛が細かくなるなら折れ線グラフ。
比率を表現するには円グラフや100%比率での棒グラフがあります。
気をつけたいのは、複数の円グラフを並べることです。ぱっと見たときに増減が比べづらいのと、母数が変わっている円グラフの場合、比率が増えているからと絶対数の減少を見落とす場合があります。
軸と単位
棒グラフ、折れ線グラフ、面グラフなど多くのグラフは縦軸と横軸の二次元で表現します。この縦横に何を使っているか明記します。軸ラベルがないと、金額なのか数量なのか比率なのか判別がつかなかったり、見誤る原因になります。
単位も重要です。金額であれば円なのか米ドルなのかといった通貨や、千円なのか百万円なのかなど大きな値の時の単位も注意が必要です。
目盛、ラベル、色
これらはどちらかというと見た目をよくするのに用います。目盛はポイントとなる数値がどこなのかを明確にするため、ラベルはその値をひとめで把握するため、色もいくつかの要素を区別したり、重要なものを識別するのに用います。
終わりに
PowerPointや Excelでは、上記はわかっていてもそれをどうやって変更すればいいかわからず手間取ることがあります。
それはそれで個別に調べながら慣れるしかありませんが、操作に気を取られて本来グラフで説明したかった内容がぐらついてしまわないよう気をつけたいです。
ヘッドラインのメッセージで強調したものが、グラフでも強調されつつ、その数字の根拠としての比率や推移が把握できるのがよいグラフです。