政府が30日の未来投資会議で示した5つの成長戦略の1つに「サプライチェーンの次世代化」があります。
これはどういうものでしょうか。
サプライチェーンの次世代化とは
- IoTを活用したスマート保安への対応
- 国内外の複数企業のデータ連携
未来投資会議の配布資料を参照してみます。
詳細
IoTを活用したスマート保安というのは、設備の常時監視を行うものです。高圧ガス保安法の認定事業所制度の拡大などを図りつつ、インセンティブ付与を検討していくようです。
国内外の複数企業でのデータ連携についてはを、統一的なデータ記述フォーマットを策定していくとあります。2020年までに国際標準提案を目指しています。
利活用を促すべく、策定したガイドラインを元に権限設定等のあり方について議論も進めていくようです。
自動車業界では、日本の強みであるすりあわせ開発を、デジタル技術を用いてサプライチェーン高度化とあります。車両性能評価のシミュレーションモデル構築を目指し産学連携が予定されているようです。
施策とKPI
これまでの指標は、製造業の労働生産性について年間2%を上回る向上でした。2013-15年の平均伸び率は1.4%のため、データの利活用に活路を見出したいところです。
今回新たに追加設定するKPIは、
- 工場等でデータを収集する企業の割合80%
- 収集したデータを具体的な経営課題解決に結びつけている企業の割合40%
です。2016年時点で67%, 20%です。いずれも2020年の達成を目指しています。
広い施策のため指標にどこまで結びつくかは見えませんが、その一端を担うべく日々の業務に取り組みたいと思います。
こちらの記事では、次世代サプライチェーン実現に向けた情報共有の重要性と難しさについて書いています。