サプライ・チェーン・マネジメント(英: supply chain management、SCM)とは、部品の調達から顧客への納品までの業務プロセスを最適化するマネジメント手法です。
SCMの定義
米国サプライチェーンカウンシルによる定義は以下の通りです。
「価値提供活動の初めから終わりまで、つまり原材料の供給者から最終需要者に至る全過程の個々の業務プロセスを、一つのビジネスプロセスとしてとらえ直し、企業や組織の壁を越えてプロセスの全体最適化を継続的に行い、製品・サービスの顧客付加価値を高め、企業に高収益をもたらす戦略的な経営管理手法」
SCMにより実現すること
複数企業をまたがり全体最適を図ることで、リードタイム短縮、顧客満足の向上、在庫削減、キャッシュフロー増大などの目標を同時に実現することを狙います。
SCMが対象とする業務プロセス
中心となる企業を視点に、インバウンドとアウトバウンドで分類します(個別の業務は()内)
- インバウンド:半製品・素材の加工およびサプライヤーとの生産・物流・在庫の管理(発注、入荷、輸送、支払、在庫管理)
- アウトバウンド:その企業と顧客との間の管理(受注、出荷、配送、請求)
代表的なSCMソリューション
大企業向けでは、SAPやOracle。中小企業向けでは、オービックビジネスコンサルタントの商奉行/蔵奉行などがあります。
終わりなきSCM
決して新しくない手法ですが、企業をまたがり導入するのは難しいです。グローバル化も進みさらに難易度は増しています。需要予測などに踏み込んだ計画系やS&OPといった概念も生まれ、進化を遂げています。