以前の記事で、「自分はクライアントや所属ファームに価値を提供しているのか?」という問いを立てました。
この問いについて日頃から考え、自分なりの答えを用意しておき、自信を持って上司やクライアントに伝えることは非常に重要なことです。人によっては当たり前のこと、基本だと言う方もいらっしゃるかもしれません。
前回の答えは、クライアントのために一生懸命取り組んではいるが、一生懸命の優先付けが明確でない。だから価値判断が自分でできず、価値ないものを断り価値あるものに専念することができていない。ということでした。
本記事では自身の提供価値について考えてみます。
提供価値とは何か
提供価値とは、
- 自分だけが持っていて
- 他人が持っていない
- クライアントや所属ファームの期待に応える
価値のことです。
上記定義は、以下の本にあった「自社」を「自分」に置き換えたものです。
私の提供価値は何か
自分が持っているものは並べることができます。
- CRM
- データ移行
- インターフェース
- PMO
- 運用保守
- グローバル展開
- IT部門
これらを掛け合わせて持つ人は多くないので、そのまま他人が持ってないものになります。
では、クライアントや所属ファームの期待に応えられているでしょうか。応えられていません。
先の本では、「バリュープロポジションが伝わらないのは、顧客が間違っているのではなく、自身が間違っているから」とあります。
どうやら私のバリュープロポジションは間違っているようです。
市場を絞ると、トップシェアが見える
本のページをめくると「市場を絞ると、トップシェアが見える」という章題が目に入りました。
バリュープロポジションの間違いを正すために、私は持っているものをもっと磨く必要があると考えていました。
持っているものの数が足りないわけではなく、それらを提供できる価値を、クライアントや所属ファームが期待するレベルにまで引き上げる必要があると考えていました。
そのためにやるべきことはたくさんありました。目先に見えたものに取り組んだり、やるべきことを洗い出そうともしました。しかし現時点ではうまくいっていません。
本に戻ると、「徹底的に特定の顧客ニーズについて考え抜くことが、競合を圧倒するダントツのトップシェア獲得につながっていく」とあります。
私が応えてきたニーズは何か
私が応えてきたニーズを一言にまとめると、「プロジェクトの理想を描く人とプロジェクト実現に向けて現場で奮闘する人の結束を固め、プロジェクトを成功させる」ことです。
それはPMOという形で現場の状況や課題を可視化しPMとメンバーの橋渡しをすることでもあり、IT部門の一員として業務部門との橋渡しをすることでもあり、プロジェクトの状況が思わしくない時にリプランをしたり、SWAT対応を行うことでもありました。
CRMの中でも、法人営業の顧客、商談パイプライン、活動を管理するSFAシステムの導入も数多く行いました。Oracle Siebelパッケージのデータモデルを理解し、データ移行や関連システムとのバッチインターフェースの設計から運用までを行いました。
ここにきて気づいた私自身の特徴
周りを見ているようで見えてない、自分のことに興味があるようで自分のことをわかっていない。不惑の年を目前にしてようやくわかってきました。
<好きなこと、得意なこと>
- 情報収集
- 過去の振り返り
- 整合を図る
- 経験のあること繰り返し
- マイペースでコツコツと実行
- 人助け
<嫌いなこと、苦手なこと>
- 絞り込み
- 他人の立場で考える
- 人前で話す
- 経験のない、少ないことを想像する
- 整合を壊し新しいアイデアを考える
- 隙を作らず脇を固める
- 勝利への執着
苦手なことを克服しないって言ってるわけではないですが、そう簡単に克服できないことも実感してるので、好きなこと、得意なことをもっと前面に出していきたいです。
私が提供していきたい価値
ではどこに市場を絞ると私のトップシェア(どこでなら鶏口になれるのか)は見えてくるのでしょうか。絞り込みとか競争を苦手と宣言したことはいったん忘れて結論出してみます。
- プロジェクト管理ツールの導入コンサル
- 運営に課題を抱えたプロジェクトの正常化に向けた支援
- 自身の経験に基づくノウハウ提供
次回はこの3つの軸でどんなことをやっていきたいか考えてみます。