元外資系コンサルのガラクタ箱

経験の少ない若手がタスクに取り組む時の準備のコツ

仕事で未経験のタスクに取り組むことは少なくないと思います。とはいえ、たとえ新人でも、一から十まで手取り足取り教えてもらうことは決して多くありません。本記事では、私が新卒で初めてアサインされた「新システムのデモ準備タスク」をもとに、必要なタスクの洗い出し方を紹介します。

最初にタスクの5W1Hを明らかにする

最初に5W1Hを明らかにします。特にWho(to)とWhat、Whyを優先して明確にします。どんなクライアントがどんなデモで何に興味を持っているかが、準備の骨格になります。それをいつどこで誰がどのように提供するという手段はその後でも整えていけます。

  1. Who(to) 誰に
  2. What 何を
  3. Why なぜ
  4. When いつ
  5. Where どこで
  6. Who(from) 誰が
  7. How どのように

それぞれ明らかにするのに必要なタスクを洗い出す

タスクをアサインするリーダーやプロジェクトマネージャーに聞くことで、上記7つのいくつかは明確になります。いくつかは不明なまま残っているでしょう。それらを明らかにするのに必要な行動がタスクです。

ひとつひとつみていきます。

Who(To)

デモを見るのは誰かわかりますか。具体的に企業や個人が決まってなくても構いません。大事なのは、デモを見る人の課題がデモとマッチしていることです。

What

何をデモするかわかっていますか。全部わかってなくても構いません。ただし、全部とは何なのか、何を見ればわかるのか、誰に聞けばわかるのかを明確にしておく必要はあります。そのうち、デモできないことは何なのかも明確にしておきましょう。

Why

なぜ何のためにデモするかわかっていますか。資料では明確にできないことを確認するため、資料にある内容を確かめるためなど、見る人の狙いを可能な限り具体化しましょう。ソリューションのデモなので実機を触って画面を見せることが主になります。デモを見る人がその操作を通じて何を知りたいかに着目する必要があります。

When

いつデモを実施するかわかっていますか。実施日が決まっているなら、その日に合わせて準備を進める必要があります。会議室や備品の手配も含めて計画を行います。

Where

どこでデモを実施するかわかっていますか。物理的なオフィスや会議室もそうですし、デモ環境はどのサーバのどのインスタンスを使うのか。どのPCやタブレットからアクセスするのかなど具体的に確認を行います。可能な限り事前にリハーサルを行うとよいでしょう。

Who(from)

誰がデモを実施するかわかっていますか。当日のアジェンダ(議題)、司会進行などの役割分担、デモの実機を操作するのは誰なのか、誰が説明するのか。できるならばなるべく少人数がよいでしょう。デモを操作する担当と司会進行が、関連する質疑応答にどこまで対応できるかによります。より技術的な質問や、前に話を進めるための営業面の質問に答えられない場合は、答えられる方の参加を要請しましょう。貴重なデモの時間がより有意義になります。

How

どのようにデモを実施するかわかっていますか。当日のアジェンダとデモの実施手順はありますか。デモがメインの場合もあれば、状況に応じて臨機応変にデモを見せる場合もあります。後者だと用意したシナリオではなく興味ある部分だけをかいつまんで紹介する必要も出てきます。目的は、クライアントが知りたいことのうち、デモだからこそ紹介できることに絞るのがポイントです。

終わりに

未経験のタスクにアサインされる時は、何が必要なのかわからず不安になるかもしれません。積極的にリーダーに確認する上でも、5W1Hの切り口で事前にタスクを洗い出して進めるのは効果的です。

 

mhisaeda

電子書籍「システム導入のためのデータ移行ガイドブック」著者。

新卒から外資系コンサルティングファームに所属。15年に渡り販売物流、特にCRM領域のコンサルティングに従事。 100名を超えるプロジェクトのPMOなど全体を推進していく役回りや、ユーザ企業への出向を通じた実務経験を持つ。

このブログでは、自身がかき集めた知識や経験を共有する。クライアントへの提案やソリューション開発に直結しないガラクタのようなもの。将来再利用する自分のために。同じような悩みを抱える誰かのためにブログ「元外資系コンサルのガラクタ箱」を運営。

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