Excel集計が楽になるAlteryxワークフローという記事を書きました。
VLOOKUP関数やピボットテーブルを使い慣れている方にとって、集計加工は決して難しくはありません。
慣れないVBAプログラムに取り組むぐらいなら、手作業でやっちゃったほうが速いと感じてしまう方はいらっしゃるのではないでしょうか。
Alteryx触るまでは、私もその一人でした
しかしAlteryxワークフローは、一度作ったものをコピペしてから一部を書き換えたり、付け加えることが、とても簡単にできます。
本記事では、こうしたAlteryxワークフローを使い回すメリットについて紹介します。
Excelでの集計作業の例
Excelでの作業例をあげてみます。
- ファイルを開く
- 集計用データファイルを開く
- 突合せに使用するデータファイルを開く
- 集計用ファイルから不要なデータ行を削除する
- データ項目の変換を行う
- 関数式で変換する
- 突合せデータを参照して変換する
- 業務部門に確認が必要なデータを抽出する
- 対象データを特定する
- リスト出力する
- 業務部門からの確認結果を突合せデータに反映する
- 判断ロジックをもとに集計フラグを手で立てる
- ピボットテーブルでデータ集計を行う
- 集計結果を保存する
このExcel作業を売上データについてAlteryx化しました。おかげで、毎月の作業が自動化できるようになりました。
自動化した作業には拡張の余地がある
分析業務では、売上データと合わせて集計し参照したくなるのが売上見込データです。
見込データはすでに受注済みで未売上のデータ(バックログ)とこれから受注に向けて営業活動を行うパイプラインデータに分かれます。
それぞれのデータが事業部門によってデータ項目が少し異なる場合どうなるでしょうか。
3つのデータ種類(売上、バックログ、パイプライン) × 4つの事業部門 = 12種類
もちろん12の全部がバラバラということはなくても、決して馬鹿にできない量の作業になります。
売上と同様のものを何種類も作るのは大変なのでは..
Alteryxワークフローはコピペできる
Alteryx Designerは、アイコンをドラッグ&ドロップしてワークフローを作っていきます。処理内容を数式で書くところはありますが、データを抽出(Extract)して、集計や加工などの処理(Transform)を行い、出力(Load)するところまでの一連を、グラフィカルなツールで登録することができます。
このワークフローは複数まとめて別のワークフローにコピペすることができます。
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つまり、上で書いていたような一連のExcelの作業を売上に関してワークフロー化したとき、多くの処理を使い回すことができるのです。
具体的には、集計用データファイル以外は、ほとんどが使いまわし可能です。
集計用データファイルの項目のうち、一部が変わっていることはあるので、ワークフロー上の処理の中の項目名を変える必要はあります。
しかし、構文エラーになっている箇所は赤くアラートが表示されるので、エラー箇所を順番につぶしていけば、一から作成するよりは格段に楽に完成させることができます。
ワークフローを拡張するメリット
ワークフローを流用して拡張するメリットは、構築作業の短縮だけではありません。
よくシステム設計をする時に、共通化や標準化が大事と言われます。
しかし、試行錯誤しながらデータ集計を行う際に、あらかじめ共通化や標準化を考慮して設計するのは簡単ではありません。
そんな中で、コピペしながら使える部分を流用しながら似たワークフローを作っていくと、その後の改修や何か不具合があった時の調査も効率よく進められます。
短時間で作れる以上の効果がありました
終わりに
本記事では、Alteryxワークフローをコピペして使い回すメリットについて紹介しました。
Excelの手作業を自動化する効果をさらに高められるので、取り入れてみて頂ければ幸いです。