私は数々のトラブルプロジェクトに関わってきました。
トラブルと聞いて何を思い浮かべますか?
- 大幅なスケジュール遅延
- 深夜残業や休日出勤の定常化
- リカバリのための増員・コスト超過
- サービスインの延期
- 本番稼働後の障害発生
特集 プロジェクトの火消し術
サービスインまでに残業でリカバリできるなら、さらに多少の障害発生であればトラブルとはみなさないという考え方もあるでしょう。
一方で、残業や週末出勤が頻発し、納期や品質のプレッシャーが強くて現場がギスギスしているなら、現場メンバはトラブルだと感じるでしょう。
日経SYSTEMS 2006年に、プロジェクトの火消し術という特集がありました。
http://bizboard.nikkeibp.co.jp/kijiken/summary/20060602/NOS0158H_790577a.html
11年の年月を経て、炎上プロジェクトがゼロになっていればよいですが、いまだに炎上の声を聞きます。
プロジェクトが危機に至る三つのステップ
記事では、プロジェクトが危機に至る三つのステップを紹介しており、火種や家事の段階で早期に消化することが欠かせないと説きます。
【火種】プロジェクトには目に見えない火種(リスク)が多数潜んでいます。これを予測して対処するのが最も重要です。
【火事】リカバリー可能な火事(遅延や品質低下など)が起こったら、できるだけ早く原因を究明して手を打つことが重要です。
【大火事】プロジェクト・マネージャだけでは対処できない大火事や、火消しの専門家などに助けを求める必要があります。
大火事を火消しする部隊
大手SIerでは火消しを行う専門の部門があります。最初からPMOとして未然防止を担うことが多いですが、途中から熟練のPMが大勢率いて対応に入る場合もあります。
あるいは記事に紹介されているように、クロスリンク・コンサルティングやアイ・ティ・イノベーション、ローリーコンサルティングといった会社のように危機プロジェクトの支援を手掛ける会社もあるようです(10年前の話なので実態はわかりませんが、各企業のHPを参照する限り、こうしたサービスも継続して実施してそうです)。
私は火消し術を語ることはできませんが、数々の現場体験を通じて火消しにつながる心がけや取り組みをお伝えすることはできる気がします。
次の記事以降でも少しずつ紹介していきます。