明日は以下のセミナーに参加します。
「24時間の使い方を記録で変えていくタスクシュート時間術」で書いたように、詳細な時間記録と可視化は行動を変えるのに役立ちますが、行動レベルでの記録にあらわれにくいのが「思考」です。
思考は同じ場所で同じ行動をしている間にもあちこちをいったりきたりします。
- 新しいアイデアが思い浮かぶ
- 既に進めている別のプロジェクトの課題の原因が整理できる
- 前の会議で指摘された内容が気になる
こうした思考の断片を、書きとめながらさらに書き加えたり、並べ替えたりしながら育てていくことができるのがアウトライナーです。
アウトライナーとは
アウトライナーという言葉を聞いたことがなくても、Wordに見出しを階層化できるアウトライン機能というのを見たことがある人は多いと思います。
Wordのアウトライン機能とこのアウトライナーと呼ばれるツールには違いがあります。
Wordに搭載されている機能は決まった見出しを設けてから本文を書くトップダウン型を想起させます。一方で、DynalistやWorkflowyといったクラウド型のアウトライナーは、階層の組み換えや、一部階層下のみを表示することなど、アウトラインを動的に操作するのに長けています。
トップダウンよりもむしろボトムアップに本文を育てながら必要に応じて階層を見直すというトップダウンとボトムアップを交互に行き来することができます。
この交互の行き来は以下のアウトライナー実践入門では「シェイク」と名付けられています。
このシェイクは、ものを考えたり、文章を書くのに非常に役立ちます。本を書いた時にもアウトライナーは多用しましたし、それ以外の考えを整理するときにも使っています。
アウトライナーの使いみち
しかしアウトライナーを単発の物書きや単発の思考ツールとして使うのはもったいない気がしています。
なぜならその思考の断片が蓄積されているからです。
せっかくだからこの蓄積をさらに熟成させることでより大きな思想につなげたり、日々のタスクから大きな実現したいことまでつなげたい。そんなヒントになるのが同じくTak.さんの書かれた「アウトラインプロセッシングLIFE」です。
予定はカレンダーで管理できますがタスクはカレンダーのみでは管理しづらいです。
なぜならタスクには、実施の日時を確定するまでに至らない行動がたくさんあるからです。
日時どころか、やるかどうかすら決まっていない、やったほうがいいと思っていること、いつかやりたいことも含まれます。
こうしたものの実施順やそもそもやるかどうかのラベルづけはタスク管理ツールの得意とするところです。
しかし一次階層の分類にきれいにおさまるようにタスクをリスト化することは容易ではありません。
タスクはそれをくくるようなプロジェクトの一部であったり、誰かと受け渡しをするようなものだったりと、定まってないことが多いからです。
アウトライナーはこうしたきれいにおさまる以前のものをありのままに記録し、整える助けになります。
アウトライナーも文の書き方も人の数だけある
そして最後に最新刊。Tak.さんが長年アウトライン・プロセッシングについて考える中で学んだのは、
文章を書く方法は人の数だけある
ということでした。この一般化できない属人的な技術をインタビュー形式でひもとくシリーズ。Case 1は、「○○ハック」ブームの仕掛け人のひとり、ビジネス書作家・心理学ジャーナリストの佐々木正悟さんです。
明日はこの新刊の話も聞けそうで楽しみです。