元外資系コンサルのガラクタ箱

業務プロセスは目的に応じた粒度で書く

コンサルタントは、業務改革かシステム導入のいずれにおいても業務プロセスを書くことは多いです。ここで書く図のことをプロセスマップや業務フローと呼びます。

新卒入社のコンサルタントは新人研修で書き方を一通り学びますが、事業会社出身だと見ることはあっても実際に書くことはないかもしれません。また、SIer出身だと業務フローと言ってもシステム操作や情報のインプット/アウトプット中心かもしれません。

システムロジックを書いた設計書ほど読みづらくもない一方で、目的に合っていないものを手直しするのは大変なのがこの業務フローです。

業務プロセスを書く目的

プロジェクトで業務プロセスを書くのは現状の課題や、今後変わる点を明確にすることが目的です。どの部門のどの業務に課題があるのか。どの業務がどのように変わるのか、改善効果の測定はできるのかを明確にします。

どうやって書くか

クライアントの現状をヒアリングしながら書きクライアントにレビューを受けることもあれば、クライアントに書いてもらいレビューしながら完成していくこともあります。

書式にはどのようなものがあるか

SIPCOやスイムレーンなど様々な書式があります。最初に全体像をレベル0としてかき、それぞれの箱の詳細をレベル1、2という形で細かくしていきます。

それぞれのブロックをSIPCOでかき、詳細はスイムレーンで書くのも一例です。

SIPCOとは、supplier, input, process, customer, outputです。1ページで扱うプロセスが誰に何を提供するものなのかを明確に意識できます。

スイムレーンとは、水泳競技のレーンさながらに、業務の実施者や担当部門ごとにレーンを分けて記述します。システムのレーンも設けることで、どのプロセスで何のシステムの何の情報を参照したり、更新するかを明確にできます。

書くときのコツ

書くときのコツは、何をどこまで細かく書くかを明確にすることです。粒度を揃えることも大事です。そのためにはフォーマットや記述ルールを丁寧に定義し、書く人全員で遵守することが欠かせません。

業務フロー作成ツール

以下のようなツールは有名ですが私は使ったことありません。ただパワーポイントやエクセルで更新を続けるのは効率もよくないので機会があれば試してみたいところです。

http://www.sunplanning.co.jp/product/igrafx/product/flowcharter/

 

mhisaeda

電子書籍「システム導入のためのデータ移行ガイドブック」著者。

新卒から外資系コンサルティングファームに所属。15年に渡り販売物流、特にCRM領域のコンサルティングに従事。 100名を超えるプロジェクトのPMOなど全体を推進していく役回りや、ユーザ企業への出向を通じた実務経験を持つ。

このブログでは、自身がかき集めた知識や経験を共有する。クライアントへの提案やソリューション開発に直結しないガラクタのようなもの。将来再利用する自分のために。同じような悩みを抱える誰かのためにブログ「元外資系コンサルのガラクタ箱」を運営。

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