元外資系コンサルのガラクタ箱

移行テストのテストデータは移行データを元に作成する

移行マッピング定義ができて移行プログラムができたら、プログラムの正しさを検証するためにテストを行います。いわゆる単体テストです。

プログラム一つひとつが設計通りに動いているかを検証するものなので、手作りデータを使います。しかし、その手作りは移行データをもとに作ることをお勧めします。

つまり、

  1. まずは移行データを1件選んでテストする
  2. そのデータを加工してテストする

という流れにするのです。

理由は、移行元の調査時に気づかなかった内容や、現行システム担当やクライアントの話が実データと食い違っていることがあるからです。

V字モデルの開発手順からすると、これらは後の外部結合や総合テストで検証するものです。

しかし、データ移行に限っては実物の移行データをどう扱うかが全てです。そのため、まずはそのまま取り込んでみることで食い違いの有無や量を確かめてみます。

取り込みがうまくいけば今度はそれを元にテストデータを作成します。試しに使った1件には、全項目に値が入っていない、値が入っていても桁数いっぱいや、全ての処理ロジックを通るとは限らないからです。

次記事ではデータ移行計画の通常のシステム開発との共通点と相違点を紹介します。

データ移行のシステム開発との共通点と相違点

mhisaeda

電子書籍「システム導入のためのデータ移行ガイドブック」著者。

新卒から外資系コンサルティングファームに所属。15年に渡り販売物流、特にCRM領域のコンサルティングに従事。 100名を超えるプロジェクトのPMOなど全体を推進していく役回りや、ユーザ企業への出向を通じた実務経験を持つ。

このブログでは、自身がかき集めた知識や経験を共有する。クライアントへの提案やソリューション開発に直結しないガラクタのようなもの。将来再利用する自分のために。同じような悩みを抱える誰かのためにブログ「元外資系コンサルのガラクタ箱」を運営。

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