移行マッピング定義ができて移行プログラムができたら、プログラムの正しさを検証するためにテストを行います。いわゆる単体テストです。
プログラム一つひとつが設計通りに動いているかを検証するものなので、手作りデータを使います。しかし、その手作りは移行データをもとに作ることをお勧めします。
つまり、
- まずは移行データを1件選んでテストする
- そのデータを加工してテストする
という流れにするのです。
理由は、移行元の調査時に気づかなかった内容や、現行システム担当やクライアントの話が実データと食い違っていることがあるからです。
V字モデルの開発手順からすると、これらは後の外部結合や総合テストで検証するものです。
しかし、データ移行に限っては実物の移行データをどう扱うかが全てです。そのため、まずはそのまま取り込んでみることで食い違いの有無や量を確かめてみます。
取り込みがうまくいけば今度はそれを元にテストデータを作成します。試しに使った1件には、全項目に値が入っていない、値が入っていても桁数いっぱいや、全ての処理ロジックを通るとは限らないからです。
次記事ではデータ移行計画の通常のシステム開発との共通点と相違点を紹介します。