本番移行は事前に作成した手順書に基づいて行います。プログラムのみならず手順についてもテストやリハーサルを通じて検証しておきます。
よほどの小規模でもない限り移行には複数組織の担当者が関わります。担当者間で環境やデータの受け渡しを行うことも多いため、タイムチャートと呼ばれる管理表を作ります。
移行タイムチャート
タイムチャートには、いつ誰が何をするかを、作業間の連携も含めて記載します。タイムチャートの名の通り、時間単位で明確にします。これまでの移行計画が日単位だった場合、一段階落とし込む形です。
また、データの受け渡しや実行後の確認依頼なども明確にします。移行は24時間、祝祭日も含めて行うことが多く、出社体制にも関わるためです。作業が終わったのに次担当者が出社していないことで貴重な時間をロスすることは避けたいです。
移行手順書
移行手順書は一度使用したら二度と使うことがないと思われるかもしれません。しかし、本番は一回でもテストやリハーサルを通じて何度も更新をかけます。また、段階移行の場合や途中で移行方式が一括から段階に変わることもあります。
また、移行手順は対象データこそ変われど、チェックして、必要な更新をかけて、移行ジョブを実行して、結果を確認してと、汎用化しやすいのも特徴です。
うまくできたと思える手順書は再利用できるようにしておくことをお勧めします。
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本記事にあるようなデータ移行の現場に役立つノウハウを実体験に基づいてまとめました。