元外資系コンサルのガラクタ箱

有意義なインタビューを行うコツは相手と共同作成者になること

コンサルティングのプロジェクトで欠かせないのがクライアントへのインタビューです。得たい情報は得られていますか?時間がない中で効率よく進められていますか?

本記事ではインタビューで得たい情報を得るコツを紹介します。ひとことでお伝えすると、インタビュー相手と共同作成者になることです。

最初にやること:インタビュー目的の明確化

インタビューを通じて何を作りたいのか、何を知りたいのかを明確にします。プロジェクト成果物に関連づけられなかったり、新たに知りたいことが見当たらなければ、インタビューを実施する必要はありません。

あなたが提案したインタビューでない限りは、誰かが何らかの必要性を感じて設定しているはずです。プロジェクトにおけるそのインタビューの目的を明確にすることから始まります。

インタビュー方法の明確化:目的達成に向けた項目洗い出し

インタビュー目的や知りたい内容が明らかになったら、今度は目的を達成するための方法を明確にします。インタビュー項目をリストアップします。

ここでの注意点は、インタビュー相手の回答可否を想定して項目を削らないことです。目的に忠実に項目を洗い出します。

項目のリストができたら、得られた情報によってインタビューの次に行うタスクが実行できるかを確認します。目的が満たせる内容になっているかチェックするのです。過不足があれば修正します。

インタビュー方法の明確化:回答相手と質問内容のチェック

リストの修正が終わったら、これらの項目がインタビュー相手に回答可能かを想像します。回答できない項目がある場合は、より適切な相手に変更するか、質問内容を回答可能な形に変更します。

注意すべきは、聞ける相手に聞ける内容を聞くだけでは目的は達成できないことです。インタビュー目的を達成するためのリストをどう完成させるか、手段を組み立てていきます。

インタビュー実施時の心がけ

項目ができて相手も定まったら、いよいよ実施です。貴重な時間を使ってのインタビューです、時間内にすべての項目の回答を手に入れるだけでなく、相手にも回答した価値を感じて頂けるよう工夫したいところです。

コツとしては、こちらの作りたい成果物イメージを先に伝えることです。成果物のイメージがわかると相手も何を答えればいいか見当がつけられます。人によっては伝える情報の取捨選択も行いながら回答してくれ、効率も期待できます。

聞く側と答える側という立場から、一緒にインタビュー結果とその先の成果物を作成する共同作成者という立場に位置づけを変えられるとよいです。

もちろん自分側の意向ばかり伝えるだけではうまくいきません。相手の思考プロセスを想像し、状況によっては思うがままに話して頂く時間を設けることも必要なこともあります。

インタビュー実施後の心がけ

インタビュー結果は早めに相手にも共有したいです。そして、インタビューをもとにできあがった成果物も共有しましょう。自分が回答者だったら、回答内容が役立っているかは気になりますよね。

有意義なインタビューになるためにこの記事が少しでも役立てばうれしいです。

 

mhisaeda

電子書籍「システム導入のためのデータ移行ガイドブック」著者。

新卒から外資系コンサルティングファームに所属。15年に渡り販売物流、特にCRM領域のコンサルティングに従事。 100名を超えるプロジェクトのPMOなど全体を推進していく役回りや、ユーザ企業への出向を通じた実務経験を持つ。

このブログでは、自身がかき集めた知識や経験を共有する。クライアントへの提案やソリューション開発に直結しないガラクタのようなもの。将来再利用する自分のために。同じような悩みを抱える誰かのためにブログ「元外資系コンサルのガラクタ箱」を運営。

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