元外資系コンサルのガラクタ箱

個別パーツができた段階であらためて聴衆の視点に立って全体を見渡す

先日から作成している講演資料が少しずつ形になってきました。

個別ページができてきたので、あらためて参加者が何を受け取ることができるのか、持ち帰ることができるのかを考え始めました。

本記事では、これまでの記事をまとめて紹介しつつ今後の流れについて紹介します。

これまでの流れ(講演資料の作成支援)と関連記事紹介

最初は、「パワーポイントのテンプレートのせかえ」という一見簡単そうな作業をどうひも解くかについて書きました。

その前に、講演資料作成支援の概要を共有します。

なので、ガイドラインに沿ったテンプレートにのせかえるために厳格なルールを決めることよりも、内容をしっかり把握することのほうがよっぽど大切なのだということに気づいたのがこの段階です。

パワポのテンプレートのせかえは単純作業にとどまらない

説明を聞いたり資料を読み込んでいくと内容は理解できてきました。ここで実践したのが伝えたいことを自分の言葉にしてみることです。これをやってみると過不足が浮き彫りになります。時間制約があると焦りも生じますが、地道に進めるしか手はありません。

はしょり厳禁!講演資料作成支援では講演者の伝えたいことを丁寧に理解する

プレゼンテーションスライドの本文に書かれる内容は、ページタイトル・ヘッドラインメッセージを支えるものです。

そこには文章だけでなく、図、表、グラフ、インフォグラフィックなどが並びます。

特にグラフについては、そのままでは何を言いたいのかはっきりしないことがあります。大事なところを強調しつつ、それ以外を目立たないようシンプルにする。

この記事ではグラフの構成要素ごとの注意点を紹介しました。

プレゼンメッセージを支えるグラフの構成要素

グラフ以外にも本文部分に使われる素材はたくさんあります。

その配置は一見すると難解だったり、理に適ってないように見えるかもしれません。

しかしじっくり読むだけでなく、手を動かして加工しているとポイントが見えてくることは少なくありません。

他人の資料を手直しする時には手を動かして加工しているとポイントが見えてくる

全体を見渡す時に考えたいこと

各ページが出揃ったら統一感をとっていくのは大事です。

複数人で分担している場合、しかも最初に細かくルール決めがしづらくてまずは作ってみた場合などは特に、後で統一ルールを設けてそろえることが必要です。

しかし、その前に、まずは参加者、聴衆が講演を聴き、スライドを見たときにどう感じるかを考えておきたいです。

興味がなかった

興味のない内容だった場合は仕方ありません。それは講演内容というより案内の問題です。案内文面をより適切にし、興味を持った人に集まってもらうことが大事です。

興味はあったが難しくて理解できなかった。

参加者の背景知識には差があって当然です。案内時点で知識レベルが揃えばよいですが、大人数の場合ある程度のばらつきは避けられません。とはいえ箸にも棒にも掛からぬ状態では参加者も苦痛ですし、講演者も残念です。そうならないよう、専門用語には概要説明や注記をつける、専門的な内容に触れる意図を説明することが大事です。

理解はできたが納得しなかった

興味深い見解について理解はしつつも「本当にそう?」「そんなことはないんじゃない?」といった疑問が払拭されない場合は、参加者に不満が募ります。根拠が適切な粒度で説明されていることは、参加者がスムーズに内容を受け止めるための大事な要素になります。

納得もできたが特にアクションがとれない

内容も理解し根拠についても納得した。「非常に参考になった」と満足感もあるのですが、その後のアクションにつながらないのは残念です。講演で得たものを活かして自社の検討を進めたり、そのために講演主催の自社に相談依頼がくることが理想です。

終わりに

ということで講演資料を見渡すときには、聴衆がどう感じ、講演後にアクションがとれるかをチェックしてみてはいかがでしょうか。

次の記事はこちら

みんなで作ったつぎはぎのパワポ資料をきれいに整える方法

mhisaeda

電子書籍「システム導入のためのデータ移行ガイドブック」著者。

新卒から外資系コンサルティングファームに所属。15年に渡り販売物流、特にCRM領域のコンサルティングに従事。 100名を超えるプロジェクトのPMOなど全体を推進していく役回りや、ユーザ企業への出向を通じた実務経験を持つ。

このブログでは、自身がかき集めた知識や経験を共有する。クライアントへの提案やソリューション開発に直結しないガラクタのようなもの。将来再利用する自分のために。同じような悩みを抱える誰かのためにブログ「元外資系コンサルのガラクタ箱」を運営。

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