元外資系コンサルのガラクタ箱

ナレッジマネジメントへの野心

コンサルティングファームにはグローバルのナレッジが参照できるデータベースがあると聞いていました。

もちろんそれは嘘ではありません。

しかし、実態として一つのシステムで運用され続けているわけではありません。数社ではありますが転職経験も踏まえての結論です。

ではサーバーこそ分かれても、いくつかのシステムにはナレッジが格納されていると言えるでしょうか。

半分イエスで半分ノーでしょう。

残りの半分は、ファームに所属する(していた)人のローカルドライブと頭の中にあります。

ナレッジマネジメントがうまくいかないのはナレッジを持つ人が共有するモチベーションがわかないからです。

個人の給料に直結する評価指標にナレッジ登録件数やシェアリングセッションの数を含めるかどうかです。

つまりは経営方針としてナレッジマネジメントにどこまで力を入れるかによるのです。

私は経営方針としてナレッジマネジメントに力を入れないことを批判しているわけではありません。

単純にナレッジがマネッジされ共有される姿に憧れているだけです。それが何のためになるかまでは考えていません。

もちろんマネッジされるナレッジは、ファームのコンサルタントが活用し、クライアントへの価値提供に役立つことを望んでいます。

経営側の優先づけはナレッジマネジメントにかける投資がどれだけの効果につながるかで判断すべきです、もちろん短期的な財務メリットだけでなく人財育成や長期的な視点も含めです。

最近の私の仕事は、クライアントにプロジェクトで価値提供するのとは毛色の違う社内スタッフです。

そのため、以前よりも多くのナレッジに触れる機会があり、それを共有する機会も作れそうです。

ナレッジ畑を耕し管理する役割を担えると楽しそうだなとひそかな野心が生まれました。今はただの戯言です。

まずは職務全うすべしです。

ただ、ナレッジ畑を管理することに専念できるといいなと強く思います。

それを使って価値を生み出すこととか、ナレッジ自体を作ることとか、優先づけとか、そういうことは手放しつつ、畑からとれるナレッジを流通させるところに力を注ぎたいです。

身勝手の極意(ドラゴンボール超)ならぬ、身勝手な野心ですが、湧き上がってきたので大事に育てたいと思います。

mhisaeda

電子書籍「システム導入のためのデータ移行ガイドブック」著者。

新卒から外資系コンサルティングファームに所属。15年に渡り販売物流、特にCRM領域のコンサルティングに従事。 100名を超えるプロジェクトのPMOなど全体を推進していく役回りや、ユーザ企業への出向を通じた実務経験を持つ。

このブログでは、自身がかき集めた知識や経験を共有する。クライアントへの提案やソリューション開発に直結しないガラクタのようなもの。将来再利用する自分のために。同じような悩みを抱える誰かのためにブログ「元外資系コンサルのガラクタ箱」を運営。

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