元外資系コンサルのガラクタ箱

議事録を終了後5分で出すための会議前・中・後の動き方

パートナーからとある若手メンバーへのアドバイス。

議事録は終了後5分で出すことを心がけなさい。
まあ5分とは言わないから30分後。
それ以上かけても品質はそれほど変わらない。
品質よりも忘れないうちに関係者の手元に届くほうが価値は大きい。
これを意識して臨むと会議中の動き方も変わってくる。

とある若手メンバーから翌日30分以内に送られてきた議事録を見たら、ポイントも押さえており申し分ない出来でした。こうしてちょっと意識して実行できる人は、すごいですね。

そりゃできたらいいけど自分には難しい。そう感じる、まるで私のような方に、どう動けばいいかを紹介します。

会議後の動き方

会議が終わって5分以内に議事録を出そうとした場合、できることは限られています。

これだけで議事録が完成しないならば、会議中あるいは会議前の動き方を変える必要があります。

会議中の動き方

会議が終わって5分以内に議事録を出すには、会議中に決定事項、ToDo、議事内容を把握しメモしておく必要があります。

そのためには、決定事項、ToDo、議事内容を理解していることが前提になりますが、決定事項、ToDoが会議中に明確になっていることはもっと大事です。

暗黙の了解になっているもの、実際には決まってなくても声の大きい人に聞けば決めてもらえるもの、など裏技はさておき、明確になってないことがあれば会議中に確認が必要です。

聞きづらい雰囲気に屈せず確認するようにしましょう。

会議前の動き方

結局のところ、議事録を終了後5分で出そうと思うと、会議後、会議中だけではほとんどどうにもなりません。

会議前に会議がきちんと設計されていないと手遅れなのです。

それを力技でファシリテートできる能力も魅力的ですが、ないものねだりをしても仕方ないので、丁寧に会議設計を確認することをおすすめします。

いわゆる5W1Hです。

会議について確認したい5W1H

WhenとWhereは会議日程と会議場所が決まっていれば問題なさそうですが、少し広く捉えて会議自体の位置づけを押さえておくとよいです。

決まるはずのない会議で決定事項は?と聞いても冷ややかな返答しかないでしょうし、最終決定の場で枝葉末節な反論を拾うのもお門違いです。

議事録は会議の効果を高めるためのツール

会議終了後5分で出すことに意義があるのは、「会議を通じて出た結論」や「抽出されたToDo」を元に、参加者が速やかに次のアクションを起こすためです。

会議に意義があるのは、会議前に決まっていない結論やまとまっていない意見が出そろうためです。

契約上、納品することになっている場合もありますが、議事録は後々みなで使いまわす成果物にはなりません。成果物のような品質作り込みプロセスではなく、クイックに次につなげるためのコミュニケーションツールとして効果的に使っていきましょう。

「うまく書けない」、「内容がわからない」という悩みが消えないなら、前へ前へと遡るしかありません。

参加者が誰でどんな立場なのかを確認したり、議題や資料を入手してどんな話が展開されるのか、何を狙う会議なのかを「わかっている人」に確認しておくことです。

お役に立てば幸いです。

mhisaeda

電子書籍「システム導入のためのデータ移行ガイドブック」著者。

新卒から外資系コンサルティングファームに所属。15年に渡り販売物流、特にCRM領域のコンサルティングに従事。 100名を超えるプロジェクトのPMOなど全体を推進していく役回りや、ユーザ企業への出向を通じた実務経験を持つ。

このブログでは、自身がかき集めた知識や経験を共有する。クライアントへの提案やソリューション開発に直結しないガラクタのようなもの。将来再利用する自分のために。同じような悩みを抱える誰かのためにブログ「元外資系コンサルのガラクタ箱」を運営。

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