元外資系コンサルのガラクタ箱

ポーターの論文が飛び出し音が出る!ARを使ったHBR記事にびっくり

「セカイカメラ(現実世界にタグづけするアプリ)が流行る!」というのをテレビの朝番組でみたのは、もうずいぶん前のことです。

ニンテンドーDSで息子が部屋の中をステージにシューティングを楽しんでいたのは、数年前のことです。

昨年はポケモンGoがリリースされ、ほんの少しではありましたが、移動中の景色とかさねてモンスター討伐を楽しみました。

なんだかんだAR(Augmented Reality、拡張現実)ってこの程度か、と思ってました。

そしたら、ハーバードビジネスレビューの論文が3Dになり、音まで出てきたのでびっくりしました。

2018年1月号は、戦略論の大家マイケル・E・ポーターの論文にARアプリが搭載されています。見ものです。

写真でもある程度は伝わりますが、ぜひ雑誌を手にとり、アプリをダウンロードして試してみてください。アイキャッチの画像も、ベルトコンベアーが動いています。

DHBR編集長ブログ記事の動画も雰囲気つかめます。

ARはこんなところに役立つ

ARがどういうところに役立つか、大きく3つの働きが挙げられています。

  1. 可視化
  2. 指示や案内
  3. 相互作用

可視化

最初は、可視化です。ドラゴンボールのスカウターは戦闘力を可視化しましたが、写真では、工場の部品を可視化しています。

血管の位置をガイドすることもできて手術の成功率がアップするとか。血管細くて採血が悩みの私としては、「初回にうまく血管に針が刺さる割合が三倍以上」ってのがとっても気に入りました。技術の進歩ってスバラシイ!

指示、案内

紙に書かれた操作マニュアルは、なかなか読むのが億劫です。動画になると幾分改善しますが、それでも、交互に見比べるのは手間ですし、実物と違いがあると戸惑います。

ARは、どの部品をどんなふうに交換すればいいのかなど実物に照らして解説を受けられます。ここをこうやってドライバーでネジ外して、部品取り出して、みたいなのが手に取るようにわかります。

ボーイングでは、航空機製造プロセスの組立訓練で生産性と品質が向上したそうです。

相互作用

ロボットのアームを操作できます。いよいよもって遠隔で対応できる時代になりますね。

ARの活用シーン

ARの活用シーンは大きく2種類です。

  1. AR自体を製品化
  2. ARを通じてバリューチェーンを改良

AR自体の製品化とは、ARのユーザーインターフェースができることで、製品そのものから物理的にボタン、スイッチ、ダイヤルを取り除けるというものです。製品設計も大きく変わりそうです。

バリューチェーンの改良については、以下のような改善が見込めます。

おわりに

アプリが結構な容量でダウンロードに時間がかかりましたが、非常に興味深かったです。コンサルファームのナレッジは動画も増えてきていますが、AR活用でもっと双方向に進化しそうな可能性を感じました。

mhisaeda

電子書籍「システム導入のためのデータ移行ガイドブック」著者。

新卒から外資系コンサルティングファームに所属。15年に渡り販売物流、特にCRM領域のコンサルティングに従事。 100名を超えるプロジェクトのPMOなど全体を推進していく役回りや、ユーザ企業への出向を通じた実務経験を持つ。

このブログでは、自身がかき集めた知識や経験を共有する。クライアントへの提案やソリューション開発に直結しないガラクタのようなもの。将来再利用する自分のために。同じような悩みを抱える誰かのためにブログ「元外資系コンサルのガラクタ箱」を運営。

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